定時で帰れる働き方改革!

働き方改革

働き方改革とは?

そもそも働き方改革とは,平成31年(2019)の中央教育審議会での答申がはじまりであり,社会の急激な変化が進む中で学校現場に過度な負担を生じさせている実態が明らかになったことから始まりました。文部科学省では,・教師のこれまでの働き方を見直すこと・子どもたちに対して効果的な教育活動をおこなうことができる勤務体系を作り上げることの2点を目的として,働き方改革としています。

そして,令和5年の現在,教師のバトン等で過度な教員の勤務時間等が明らかになり,教員の働き方改革は,大きな社会問題となっているのです。

教員の勤務時間は?

では,教員の勤務時間とはどうなっているのでしょうか?

通常教員といえど,公務員ですので,一般的に7時間45分勤務です。(地域によって差があります)

平成28年度勤務実態調査報告書によると,

小学校教諭の平均勤務時間は11時間15分(7:30〜19:01)

中学校教諭の平均勤務時間は11時間32分(7:27〜19:19)となっています。

教員の過労死などが問題となり,働き方改革を一応なりに進めたはずの令和4年の勤務実態調査報告書はどうなっているのでしょうか?

令和4年度勤務実態調査報告書によると,

小学校教諭の平均勤務時間は10時間45分(平成28年比▲30m)

中学校教諭の平均勤務時間は11時間01分(平成28年比▲31m)

となっています。

平成28年度調査から30分の勤務時間の短縮が見られますが,果たして働き方改革は成功したと言えるのでしょうか?

現場から見る働き方改革

今,実際に現場で働いているかえるTから言わせていただきますと…

働き方改革自体が働く上での負担になっている!!ということです。(偉そうなことを言ってすみません…)

しかし,紛れもない事実で,現場レベルでできる働き方改革程度じゃ焼き石に水,暖簾に腕押し,糠に釘なんです。

例えば,現場に求められている働き方改革の一例として勤務実態を把握し,超勤傾向にある教員への面談などがあります。一見,良さそうに見える取り組みですが,教員の超勤の原因である教員の仕事内容の多さなどは一切減っておらず,面談では「もっと早く仕事が終わるように頑張ってください。」「早く帰るようにしてください。」などの精神論を話されるだけで実際の仕事内容を減らすことはできないのです。

働き方改革の問題

では,なぜ教員の仕事内容は減ることがないのでしょうか?

それは教員という仕事の性質にあります。

教員という仕事は,まさにこどもの成長に深く関わる仕事のため,良くも悪くもやりがいがあるからのです。

具体的にどういうことかというと,例えば受け持ったクラスにAさんという不登校の子がいたとします。Aさんが登校するために毎日,朝の電話から個別のプリントなど準備したりととにかく時間がかかるのです。もちろん他のこの学習もおろそかにはできません。教材研究なども並行してするとなれば,仕事量は格段に増えていきます。

他にもクラス内で子供のためにと新しいことを始めたりと何かと自ら仕事を増やすのが教員という仕事なのです。

そして,増やした結果それが伝統のようになり,気づいた時には,減らすことができず,子供のためにとどんどんやってしまうのです。

働き方改革が一向に進まない原因は,教員の子供のためにとどんどん新しい仕事を増やす性質にあるのです。その教員の性質を理解していないため、仕事量が減らず,改革が一向に進まないのです。

しかし,ズボラTはこの子供のために新しい仕事を増やすこと自体は悪くないと思います。子どもたちは毎年違います。一つとして同じことをする年はありません。教育は毎年アップデートされるのです。

かえるTが考える働き方改革

では,どうすれば,教員の勤務時間などは改善されるのでしょうか。

答えは簡単です。増えた分,減らせば良いのです。毎年子どもたちは違います。去年通じていた方法も今年は通じないことは往往にしてあるのです。通じない仕事,もう必要のない仕事はカットする。しない。これが大事なのです。

教員は勤務時間が無限にあると考えている人が一定数います。そう考えるとキリがありません。掲示物一つ,板書一つにしても子どものためにと突き詰めると時間がいくらあっても足りません。

逆を言えば,全く準備をしなくてもなんとかなります。教材研究を一切せずに教壇にたつ教員もいます。それでも授業は成立しますし,首になることもありません。

ということは,自分の受け持っている仕事を精査し,勤務時間内に終わらせる範囲だけ,真摯に子どもに向き合い教材研究や事務作業など効率的に行えば、十分今の状況でも勤務時間内に帰宅することができます。

まとめ

今,教員の働き方が大きな問題になっています。実際に過労死ラインを超えている人も多くいます。それは,子どもたちのことを一番に考え,働いているからなんです。教員となって思うことは,子どもたちの安全,成長など考えることは山ほどあるし,やろうと思えば,仕事にゴールなどありません。その子どもたちへの思いと自分の働き方を天秤にかけて,ワークライフバランスをとることが今一番必要な働き方改革なのです。

教員一人一人の意識を目の前の子どもたちから少しだけ自分自身に向けてあげてください。しなければならない仕事はありません。しなくてもなんとかなります。この記事を読まれた方は,仕事は一旦切りをつけ,帰りましょう。あったかいご飯とお風呂とお布団があなたを待っています。

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